こんにちは、おのまとぺ(゜∀。)です!
昨日、北千住はシアター1010にてミュージカル『貴婦人の訪問』を観劇して参りましたー!!
ちなみに昨年も観に行っております笑 という訳で一年ぶりのクレアとの再会(・∀・) あのときはシアタークリエだったなぁ。
今回はキャストに変更があり、マチルデ役が昨年のおささん(春野寿美礼さん)からあさこさん(瀬奈じゅんさん)にバトンタッチしています。 おささんは先日出産されたため降板されたそうです。 双子の女の子だそうですよ!! これは将来双子でトップくるか!?(´∀`)
2015年版の感想です⇒【観劇レビュー】『貴婦人の訪問』
ミュージカル『 貴婦人の訪問 THE VISIT -ザ・ビジットー 』
キャスト
- アルフレッド・イル・・・山口祐一郎さん
- クレア・ツァハナシアン・・・涼風真夜さん
- マチルデ・イル・・・瀬奈じゅんさん
- マティアス・リヒター・・・今井清隆さん
- クラウス・ブラントシュテッター・・・石川禅さん
- ゲルハルト・ラング・・・今拓哉さん
- ヨハネス・ライテンベルグ・・・中山昇さん
あらすじ
舞台は田舎の小さな町、ギュレン。
かつては工場や鉄工所が稼動し町の経済は潤っていたが、それらが閉鎖され今は財政難に陥り、市庁舎や警察署、刑務所といった公共の施設までもが差し押さえられる始末だった。 そこにギュレン出身で現在は世界的大富豪となった、クレア・ツァハナシアン(涼風真世さん)が帰郷する。 市長や警察署長、司祭らを始め、村中の人々が『村の財政を救うチャンス』と盛大な歓迎会を準備する。 また、彼らはクレアのかつての恋人で雑貨屋の主人、アルフレッド・イル(山口祐一郎さん)を引き合わせ、何とか援助を引き出すよう説得に当たらせる。
クレアは自分の生まれ故郷の危機に援助を惜しまないことを約束する。 その支援額はなんと20億ユーロ(約2300億円)!! 大喜びの市長らだったが、援助の条件としてクレアの口からとんでもないことが告げられる。 彼女が出した条件とは、『アルフレッドが死ぬこと』であった。
感想
いつなのかわからない時代設定
私がこの演目の魅力だと思うのは、いつの時代の出来事なのかがはっきりとはわからない世界観になっている点です。 戦前の世界恐慌の時代の様でもあるし、現代の地方の不況の話にも思えます。 なので時代背景に応じて変遷する倫理観にとらわれず、普遍的な人間の醜さをストレートに感じることができます。 言うなればオールタイムワーストな人間達ですね(;^ω^) 観終わった後に残る何とも言えない虚無感が逆に心地いいです。
ただ、間違っても気が滅入っていたり、前向きな気持ちになりたいときは観ない方がいいです笑 本当に救いの無い話ですから(;´Д`)
ちなみに時代背景についてですが、クレアがヘリで登場していることから戦前ではありませんし、ユーロが通貨単位になっているので1999年以降ということになります。 また、決定的なのはアルフレッドの雑貨屋に並んでいる雑誌の一つに『FASHION 2011』と書いてあることですね(´・ω・`) 調べたところによると恐らく『VOGUE』の海外版の2011年10月号の様でした。 ナタリーポートマンが表紙のやつです(`・ω・´)
・・・って、どうでもいいですよね、失礼しました笑
魅力的なキャストの皆さん
キャストについては、あさこさんの色気がすごかったです。 別に色っぽい役でもないし、露出の多い衣装を着ているわけでもないんですが、なんかこう、、、すごかった! 魅力で溢れていらっしゃいました(*´з`) あと歌うま~い
かなめさん(涼風真夜さん)はいつも通り素晴らしい歌声でした。 あのパンチ力のある歌唱は本当にすごいと思います。 本当にアルフレッドが恨めしいんだろうなと感じずにはいられない表現力も流石でした。
今井清隆さんの声の太さが半端じゃありません。 宇宙戦艦ヤマトとか歌ってほしい(`・ω・´)
石川禅さんはこの間『天使にラブソングを』の東宝ミュージカル版でも演じているところを観たのですが、まるでキャラクターの違う役をよくここまで違和感なく演じられるなぁと驚きです(; ・`д・´) 実際『天使に~』を観ていた時、『貴婦人の訪問』のクラウスと同じ俳優さんだとは気づきませんでした。 さっきパンフ見て初めて知りましたよ汗
気になるギミック
2人の思い出の森の木に刻んであるハートマークがあるんですが、コレ色が変わったり光ったりするんですけど、オペラで観察してもどうやってるのか結局わかりませんでした・・・。 どなたか知ってる方がいたら教えてください( ゚д゚ )
あと黒豹が逃げ出した時、司祭もライフルを持っていますが、机にわざわざライフル転倒防止用の器具がつけられてました。 てことは普段から銃を立てかけている・・・?( ゚д゚ ) 説法の最中にも教壇の横に銃を置いて、話を聞かないやつを脅しているのか!? 恐ろしい教会だ!笑
この作品の魅力としてもう一つ思うのは、細かいネタが仕込んであることもあるかと思います。 話の本筋とは1ミリも関係ありませんが、市長の若い奥さんは序盤妊娠していますが、中盤からはちゃんと赤ちゃんが登場し、最後には市長がアルフレッドの雑貨屋でおむつとぬいぐるみを買って帰るという演出も入っています。 こういった細かい演出は複数回見に行く方にとっても楽しいものでしょうね!
※以下ネタバレあり
善と悪、理性と野蛮の象徴として衣装を変えることで、誰がダークサイドに落っこちたのかわかりやすくなっているのがいいですね。
住民の中でも最後の方まで理性を保っていたクラウスや最後の最後で夫に裏切られたマチルデの衣装が、最後の会合の場面できらびやかなものに変わっているのも面白いですね。
これで行くと息子や娘は一歩先にもうダークサイドへ落っこちていたという見方もできるかと。
最後アルフレッドの遺体にすがるクレアの衣装がパンツとシャツというシンプルなものになっているのは、最期にアルフレッドを許したということのメタファーなのかもしれません。
ラストのマチルデ
最後にアルフレッドの遺体が運ばれていく場面で、市民たちはアルフレッドの遺体を見送っていますが、マチルデだけはクレアをにらんでいます。
突然町に戻ってきて自分の生活と人生をめちゃくちゃにされたわけですから憎らしいですよね。 また最後の合唱もマチルデだけ歌っていません。
アルフレッドを死刑にした理由は、住民たちがいくらきれいごとを並 べ立てたところで結局は金が目当てだったのに対して、マチルデだけは動機が異なります。
だから一人だけ住民と一緒に歌うことはしなかったのかもしれませんね。
去年と変わらずとっても暗いお話しでしたが、涼風さんも見れましたしおささん⇒あさこさんというバトンタッチで二年連続観劇できたので大満足です☆★☆
ストーリが暗くて重いので1公演に2回見に行ったりするのは正直しんどいですが、来年もやる様だったらまた観に行くと思います。
さらにどうでもいい話
警察署長が持っていたショットガンは東京マルイのM3ショーティーですね。 その後防毒マスクを付けた市民が持っていたライト付きのショットガンは中華かなんかだと思います。 たぶんAGMかな?
それでは!