こんにちは、ソリ夫です!!
先週、DDD青山クロスシアターにて彩吹真央さん主演の
『End Of The Rainbow』を観劇してきました~
この劇は往年の大ミュージカル女優であるジュディ・ガーランドの晩年とその死を彼女が歌った名曲とともにつづるミュージカルです。
キャスト(8月27日の配役)
- ジュディ・ガーランド:彩吹真央さん
- ミッキー・ディーンズ:小西遼生さん
- インタビュアー、コンサート会場のスタッフ:伊礼彼方さん
- アンソニー:鈴木壮麻さん
ジュディ・ガーランドについて
ジュディ・ガーランドはいわずと知れた大女優ですね。 映画『オズの魔法使い』のドロシー役を演じていた女優さんです。
子役時代からその卓越した技量を武器にハリウッドで大活躍していました。
しかし、もともと太りやすい体質だったことから痩せ薬を常用し、 さらに過密スケジュールをこなす為に撮影前には興奮剤、就寝前には鎮静剤を服用するという薬漬けの日々を送っていたことは、この舞台を観るにあたって予備知識として知っておいたほうがいいかもしれません。
しかし、あの『オズの魔法使い』でのかわいらしいパフォーマンスが、麻薬でハイになっていたものだと思うとハリウッドの闇は深いですねぇ。 当時は合法だったそうですがそれでも怖いですよね;
何でも薬で解決すりゃいいってもんじゃないだろうよ・・・(´д`)
ちなみに彼女はあのライザ・ミネリのお母さんでもあります。
ライザは『母が死んだのはハリウッドのせい』とハリウッドのことを嫌い、
母の墓もロサンゼルスではないところに作ったとか。そりゃそうですよね・・・。
感想
すばらしかったです(`・ω・´)
彩吹真央さんのパワフルな歌は往年のアメリカミュージカルのパワーを感じさせてくれました。
また、愛する人のために薬を絶とうとしながらも薬が無いと仕事が出来ないほどに病み、結局またアルコールと薬におぼれていってしまうジュディの心情や危うさを緩急のある演技でとても上手に表現してらっしゃったと思います。
あのほっそりした体格のどこからあんなパワーが湧き上がってくるんでしょう・・・もう途中からジュディ本人にしか見えなくなってました笑
ちなみに観劇前日には2002年花組の『エリザベート』をDVDで観ておりましたが、ゆみこさんはこのときから歌うまでした(・∀・) 僕達は~似た者同士だ~♪
アンソニー役の鈴木壮麻さんは、 ぼそぼそとしゃべるイギリス人ピアニストという役柄でゲイでありながらジュディのことを愛しているというキャラクターです。 また随所に笑いを挟みこんでテンポ良くストーリを進めていく大事な役どころでもありました。 ぼそぼそとしゃべっているのに聞き取りやすい声でした。 舞台俳優さんの発声ってテレビの俳優さんや声優さんとはまた違っておもしろいですねー。
ミッキー役の小西遼生さんはとにかくイケメンですね笑 うらやましいですわ。
最初はジュディの薬と酒を絶対に飲ませまいとして止めに入りますが、ジュディが仕事を嫌がりコンサート中に逃げ出したりするようになると、徐々に仕事のために飲めというスタンスに変わっていってしまいます。
伊礼彼方さんはBBCのインタビュアー・ドナルド役とコンサート会場のスタッフ役でどちらもコメディタッチな役でした。あまり出番が無かったのがザンネン。 伊礼さんは今年国際フォーラムで観た『GOLDEN SONGS』で歌っているところを観たことがあります。 あの見た目からはイメージできないくらい太くて通る声をしていらっしゃいます。 低い声とかすごいんですよ、どーっと響いてくる感じで!
劇自体は登場人物が実質三人だけということと、大きな舞台転換が無いこと、
随所随所に歌を挟んでいることでテンポ良く進んでいきます。
また笑えるパートやセリフをちょこちょこはさんでいるので、
『ジュディの晩年』という暗いテーマの割には観終わった後の後味は悪くありません。
劇の終了後には、ジュディが生きた時代のミュージカルの名曲中の名曲、
『Singin’ in the rain(雨に歌えば)』をキャスト四人で歌ってくれました。
出番の少なかった伊礼さんが鬱憤を晴らすかの様に合いの手(?)を入れまくってました笑
(あんまり関係ない話:ジュディの娘はライザ・ミネリですが、 『雨に歌えば』で主演したデビー・レイノルズの娘は、『スター・ウォーズ』でレイア姫を演じたキャリー・フィッシャーです。 やっぱり血ってあるんですかね。)
さらにミュージカル映画の歴史をたどる傑作映画『That’s Entertainment』の同名主題歌もみなさんで歌ってくれました。 宝塚宙組の『TOP HAT』を観てからこの時代のミュージカルが好きになった私にはタイムリーなおまけつきで大変楽しむことが出来ました。
フレッド・アステアやジーン・ケリー、エレノア・パウエルなど当時のミュージカル映画の大スターと肩を並べ、今なおその名を 映画史に燦然と輝かせ続けるジュディー・ガーランド。 華やかなりしその名声の裏にある壮絶な生き様と最後の恋愛模様を垣間見られる舞台でした。
この公演は明日で終わりになってしまいますが、またこの時代を取り上げたミュージカルをやって欲しいですねぇ。
それでは~